恋する彼女の不器用な舞台 - Official Website

ギャラリー

水中のアイコンタクト
 あった!
 ゴーグルを発見して、手を伸ばす。
千奈
「………………っ」
 ナタリーもゴーグルを見つけたようだった。
 手を止めようと思ったものの、勢いがついてしまっていた。
 そのまま、ナタリーの手とぶつかりそうになってしまう。
千奈
「…………!」
 こぽん、とナタリーの口から泡が漏れる。
 キラキラと反射しながら、言葉の泡が水面へと登っていく。
 驚いて俺を見つめている、ナタリーの瞳。
 髪の毛がふわふわと水中を漂っている。
 綺麗だと思った。
 時間が止まったように錯覚してしまうほど。
千奈
「………………」
 水の揺らめきの中で、ナタリーの頬に赤みが差すのが見えた。
 光の加減で、ただそう見えるだけだろうか?
 でも、赤く染まって見える頬は可憐で、ますます綺麗で――
千奈
「…………………」
 ナタリーの口が『みゃー先輩』と動いた……気がした。
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