月乃 | 「ちゅっ……ふふ……このはちゃん、気持ちよさそう。 かわいい」 |
このは | 「んぅ……だって、月乃がしてくれるの……はぁ、あ…… 全部、気持ちいい……はぁ、んぅ……ッ」 |
月乃 | 「そう、良かった……心のもやもやも、晴れそう?」 |
水崎さんが、高瀬さんの胸をやわやわと撫でながら そっとささやいた。 | |
このは | 「ふゃ……ぁ、うん……んっ……! でも……んんぅ…… もっと、してほしい……はぁ……あぁ……っ」 |
高瀬さんは甘えるように身体を擦り寄せる。 | |
月乃 | 「ええ、分かったわ……このはちゃんの気持ちを、私が 助けてあげられるのなら……」 |
再び、陶器のようにすべらかな首筋にバラ色の唇が触れた。 | |
月乃 | 「ちゅ……はぁ、んれる……ちゅっ……このはちゃんの 心が、満たされるように……んっ、私が……」 |
このは | 「ふぁ、あ、あっ……うん……月乃に、触ってもらえたら さみしくなくなる……んんっ……だから……」 |
高瀬さんの声はか細いのに、切実な悲鳴のようにも 聞こえた。 | |
このは | 「だから……月乃がいてくれれば、いいの……」 |
今にも泣き出しそうに切ない瞳で、水崎さんを見つめる。 | |
月乃 | 「このはちゃん……でも、そんなこと……」 |
このは | 「もういい……月乃がいてくれたら、十分なの…… 月乃は私のこと、傷つけたりしないでしょ……?」 |
親とはぐれた子どものように不安げで、少し傷つけた だけでばらばらに崩れ落ちてしまいそうに危うい。 繊細さが怖くなる感覚を、初めて知った。 | |
このは | 「ずっとそばにいてね、月乃……私のこと置いていったり しないで……ずっと……」 |