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- ゆあ
- 「ん、ん……れる……んん……」
- 恋人として意識しているからだろうか。
- アイスを舐めるゆあが、妙に色っぽく見える。
- ゆあ
- 「んっ……はぁ、はぁ……ふぁぁ……おいしい、です」
- 智希
- 「そ……そうか」
- ゆあ
- 「智希さん、お顔が真っ赤になってますよ」
- 智希
- 「当然だろう、ゆあが俺の舐めたところまで舐めてたんだから」
- ゆあ
- 「か、間接キスしたいって言ったのは智希さんですよ?」
- 智希
- 「ああ、そうだよ。恋人同士の間接キスに、ゆあが応えてくれたから
……だから照れてるんだ」
- ゆあ
- 「ふにゃぁぁ……こ……恋人同士の、間接キスぅ……」
- 俺の照れが伝染したように、ゆあが真っ赤になる。
- ただ意識が変わっただけなのに、どうしてこんなにもドキドキしてしまうのだろう。
- 人の認識は不思議なものだ。
- 一途で一生懸命なゆあは、すぐに俺の生活に馴染んで日常の一部になった。
- でも、そこからもう一歩先に──恋人同士の関係に進んでからは、
考えない時がないくらいにかけがえのない、いっそう身近な存在になった。
- きっと幸せというものは、ちょっとずつの意識の変化が積み重なって形作られていくのだろう。
- ゆあ
- 「智希さん、アイス溶けちゃいますよ?」
- 智希
- 「えっ……ああ」
- ゆあ
- 「もしかして、パス……ですか?」
- 智希
- 「そんなことするわけないだろう」
- 今のうちからアイスが無くなるのが惜しくてたまらないくらいなのに、
パスするなんて考えられるわけがない。
- 俺は溶け落ちそうになっている部分ごと、ゆあの作った舌の道をなぞった。
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