- ×小夏
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「わたしね、声優さん、目指してみたい」
- ×小夏
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「お兄ちゃんが演技してたの、昔から見てて……
ずっと憧れてた」
- ×小夏
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「わたしもお兄ちゃんみたいになれたらなって、
ずっと思ってたの」
- ×啓人
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「……そうだったのか?」
- ×小夏
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「そうだよ。気付いてなかったの?」
- ×啓人
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「だってお前、アイドルのサインもらってきてくれとか、
そんなことしか言わなかったじゃないか」
- ×小夏
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「それはその……照れくさかったんだもん」
- ×啓人
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「乙女心は複雑だなぁ」
- ×
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妹がそんな風に思ってくれていたなんて、夢にも思わなかった。
- ×啓人
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「そっか……小夏、ありがとう。
じゃあ、今度は俺が応援する番だな」
- ×小夏
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「それは嬉しいけど……お兄ちゃんのことも、まだまだわたし、
応援する気なんだからね?」
- ×啓人
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「ぇ……? あぁ、そっか。
ありがとうな」
- ×
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優しいな、俺の妹は。
- ×
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……幸せ者だな、俺。
- ×小夏
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「……お兄ちゃん。今日は一緒に眠っていい?」