- 一悟
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「ん…………」
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なんだろう、寝苦しい。
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真里亜さんが用意してくれたホットミルクのおかげで、
眠りに落ちるのはあっという間だった。
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それなのに目が覚めるなんて……そんなに繊細なつもりは
ないんだけれど……
- 一悟
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「え!?」
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目を開けてみて驚いた。
- 真優
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「すぅ……すぅ……んん……すぅ……ふぁぁ……すぅ……」
- 千奈
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「んん……すー……ふぅ……ん、んん……はぁ……
すぅぅ……すぅ……んん、んぅ……すぅ……」
- アリス
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「ふぅ……すぅ……すぅ……ふぅ……すぅ……
すぅ……すー……すー……」
- 百花
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「んんぅ……すぅー……んー……んぅ、ん……
ふにゃ……ぅ……ふに……」
- 一悟
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「なっ……!?」
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俺の身体に、女の子たちが密着している。
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寝る直前までは、綺麗な川の字で寝ていたはずなのに……
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息苦しさの原因はこれか。
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このままではどぎまぎして心臓に悪いからと身体を
動かそうとしても、四人分の重さには敵わない。
- 一悟
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「…………」
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それにしても、みんな随分穏やかな寝顔だ。
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寝顔は天使、というのは本当だなぁなんて思ってしまう。
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とはいえ……やっぱり俺だって、これだけ密着されたら
意識せずにはいられない。
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穏やかな寝息も妙に耳に残るし、触れている部分は
妙に熱いし、腕や身体に当たっている感触は柔らかいし。