恋する彼女の不器用な舞台 - Official Website

ギャラリー

ある朝の文芸部室にて
 部室の床に、文芸部のホープが倒れていた。
 床に広がる長い黒髪、床に押しつけられた白い肌。
 華奢な体躯の上には、アリス会長の相棒・ケルベロスが乗っている。
真優
「どういう状況?」
一悟
「そ、そうだな……想像するに……」
 遊んでいる、のだろうか?
千奈
「ケルちゃん、ストップです、さ、さすがにはしゃぎすぎ、
 です、からぁっ……!」
ケルベロス
「わふっ……わぅん?」
千奈
「い、いえ、じゃれてくれるのは嬉しいんです、
 とても嬉しいんですけどっ」
 さすがに振り落とすようなことはできないのか、
 ナタリーはもぞもぞと身をよじっているだけだ。
 その揺れさえケルベロスは面白がっているようで、
 尻尾をぶんぶん振っている。
一悟
「ナタリー、大丈夫か?」
千奈
「ふぁっ!?」
 声をかけた瞬間、ナタリーが弾かれたように俺を見上げた。
千奈
「みゃ、みゃー先輩に十川先輩!?」
真優
「おはよう、千奈。いい格好だね」
 俺の横で、真優はにやにや笑いを浮かべている。
一悟
「あ……」
千奈
「なっ――!?」
 俺とナタリーが、真優の言葉の真意に気付いたのは同時だった。
 ケルベロスがじゃれついていたせいで、ナタリーの
 スカートが大きく捲れてしまっている。
 スラっとしたふくらはぎ、太もも……そして、足の付け根。
 そこまで見えていれば、当然あの布地も見えているわけで。
- - -